clariceさまがThe Crucibleを観劇なさり、なんとジョン・プロクターが破り捨てた血まみれの供述書を拾ってきて、その写真をシェアして下さいました。
貴重なものをありがとうございます!≦(._.)≧
ちょっと説明しますと・・・
告白すれば生き延びられる、否定すれば処刑されるという状況の中、とうとうジョン・プロクターが処刑される日の夜明けが迫っています。
赤ん坊を身ごもった妻と面会させれば、ジョンの心が揺らぎ、告白するかもしれないと、三ヶ月ぶりに妻と面会を許されます。
拷問されて血まみれの手足、Sootyさまが全身粉をかぶったような、と言っていらっしゃいましたが、白い埃で髪も白く、顔色も悪く、背をかがめやっと歩くような足取りで妻の方へ歩みよるジョン。
そして、エリザベスのお腹に手をあて、生まれてくる新しい生命のため、三人の息子たちのためにも、偽りの告白をして生き延びようと思うと言うのです。
少女達の告訴がウソと知りながら、ウソのために聖人のように絞首刑にはなるよりは、生を選びたいという彼の気持ち、よく分かります。
喜ぶ判事や牧師たち。口頭で告白しただけでは許されず、書面に署名することを強要されるのですが、署名するテーブルへあえぎながら歩を進め、ペンをとってサインする時の苦悩の表情。
しかし、プロクターは署名した途端、その紙をひったくり取るのです。絶対に渡さないぞと。
そのジョン・プロクターという、村でも尊敬されている名前、その署名を村の教会に張り出して、動揺の広がる村に裁判の正義を印象づけようという、裁く側の魂胆を見抜き、自分は利用されないぞと言うわけです。
友人を売り、偽りの告白をして自分はお前たちに魂を売ったのだ、自分は人間のくずだ、せめてジョン・プロクターという名前だけは自分に残してくれ、という痛々しい叫び・・・(リチャードの演技、すばらしかった。思い出しただけで涙が出ます)。
その告白がウソなら受け取らないぞ、どうするのだと迫られて、ジョン・プロクターはゆっくり、その紙を破り、そして捨てます。
その紙を舞台がはけた後、clariceさまが拾われたというわけ。私にはとてもそんな勇気なかったのですが、さすがclariceさま!
次の二枚は、舞台にひらひらと舞い降りてきた灰、燃えかす片です。
冒頭から、終焉の悲劇を予感させるように、ひとひら、ふたひら、と舞い降りてきました。
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